中国運輸局 海系技術職紹介ページ
(採用区分「造船」「機械」「電気」等の方が対象です)

海事技術専門官

陸上の乗り物だけでなく海上の乗り物にも携わっています!

車検やバスなど自動車のイメージの強い運輸局ですが
実は船のお仕事もしているんです!
意外と知らない「海の技官」についてご紹介します。

海事技術専門官とは?

船舶が安全に運航出来るかどうか検査を行う「船舶検査官
船舶の大きさの指標となる総トン数の算定を行う「船舶測度官
外国船籍の船舶が国内の港に寄港した時に国際条約で定められた基準に適合しているかどうか検査を行う「外国船舶監督官
上記3種類の執行業務に従事する技術系職員を総称して「海事技術専門官」といいます。
このページでは3官がどのような業務をしているか紹介していきます。


船舶検査官


新造船の検査
日本は世界でも有数の造船大国です。全国各地の造船所でいろいろな船が作られています。
船舶検査官設計図面の審査造船所に出向いての現場検査などに日々取り組んでいます。

写真では、タンクに漏れがないか圧力検査をしています。
定期的な検査
自動車に車検があるように、船も定期的に検査をしています。
検査の時期になると船はドックへ入り検査を行います。
設備の確認から海上試運転など検査の内容は多岐にわたります。
安心安全のため検査は欠かすことができません。

写真では船のブリッジ(操舵室)に上がり、設備の動作確認をしています。

船舶測度官


船舶測度業務は「船舶のトン数の測度に関する法律」や「スエズ運河航海規則」等の国内・国際の規則に従って船舶の寸法を測り、公証するトン数の数値を決定する業務です。

測度業務は各地方運輸局に配置された船舶測度官が行っています。

①そもそもトン数とは何?
「トン数」とは、船の大きさを表している数値です。
トン数と聞くと一般的に重さのトン数をイメージされる方が多いと思いますが、海運業界では「トン数」は、重さを表すトン数ではなく、船の容積をベースとした、船の大きさを表す値として用いられます。 
 私達の「名前」「性別」「身長」「体重」がそれぞれ違うように、船も「船名」、「船の種類」と船の各寸法(長さ、幅、深さ)や日本籍船舶固有の「船舶番号」そして上記で記述した「総トン数」で個性を表しています。
②総トン数とは何に使われるのか?
トン数には総トン数、国際総トン数、運河トン数等が有ります。ここでは「総トン数」について説明をしたいと思います。
 総トン数は日本の港に入港する際の料金や、保険・税金等の料金の基準となっています。また、船員の配乗船舶の設備要求の基準等海事行政で船の大きさを表す指標として幅広く用いられている為、国が総トン数を算定し公証するということはとても重要な事なのです。
測度業務の流れ
1

図面チェック

まず、船のトン数を算定するためには、船の全体像、構造及び各部分の寸法等の詳細が分からなければなりません。そのために、造船所から提出された図面を基に船の大きさ形状構造及び各部分の寸法等を読み取ります。
 実際に現場で寸法を計測する前に、計測する場所や、図面での値を事前に確認しておくことが重要なのです。
 なお、総トン数は他に与える影響が大きいので、この段階から造船所の問い合わせや相談にのり、適宜コミュニケーションを取りながら、業務を進めています。

測度業務の流れ
2

実際の船の寸法計測

1で事前に確認した内容をもとに、次の作業では、造船所へ赴き、実際に船の各部の寸法を計測します。原則、寸法は実測寸法を用いますが、実際に実測できない箇所はCADで確認する等の方法で数値を確認する場合もあります。
この様に総トン数の計算に必要な各部の寸法の確認を行います。

測度業務の流れ
3

計算書・証書作成

上記の1~2により寸法の確認を行い、総トン数を算定するのに必要な数値を求める事が出来たら、「総トン数計算書」の作成を行い、総トン数を算定します。
 総トン数の算定後、法務局で登記を行う際に必要書類となる「船舶件名書」を作成します。ここまでが船舶測度官の業務であり、法務局での登記が完了後に船舶国籍証書が交付されます。

以上が測度の主な業務です。
このほかにも、日本籍の船舶に対して、総トン数が維持されているかどうか定期的に確認をする「実船検認」を行っています。
また、外国で日本船舶を測度する必要がある場合、日本国内だけでなく、私たち船舶測度官が実際に外国へ赴き測度を行っています。



外国船舶監督官


外国船舶監督官の業務について

外国船舶監督官の主な業務は、日本に入港する外国船に立入り、船の安全性、海洋環境保護、乗組員の労働環境に関する国際条約に適合しているかどうか検査することです。
世界的にはポートステートコントロール(Port State Control:PSC)として認知されており、日本では地方運輸局の私たち海事技術専門官が担当しています。
小さな貨物船から大きなコンテナ船自動車運搬船タンカーなど、時にはクルーズ客船にも訪船して検査を実施しますが、立入り検査を行う船には様々な国の船員が乗り組んでおり、基本的に英語を使って業務に当たっています。写真の船はパナマ籍の自動車運搬船で、左上(船尾)に小さくパナマの国旗が写っています。

もっと知りたい方はこちら!

採用区分が「造船」「機械」「電気」等の方で、海事技術専門官の仕事に興味を持ってくれた方は、下までお気軽にお問い合わせください!

お問い合わせ先
中国運輸局海上安全環境部
船舶検査官
TEL:082-228-8709
船舶測度官
TEL:082-228-8710
外国船舶監督官
TEL:082-228-8712


採用についてのお問い合わせは、首席海事技術専門官(船舶検査官)あてにご連絡お願いします。

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